
学生時代はどのような日々を過ごされましたか?そして後のキャリアにどう影響しましたか?
私のキャリアは、大学受験の挫折から始まったと言えるかもしれません。高校3年生で慶應の総合政策学部を目指して猛勉強したのですが、結果は不合格でした。浪人を経て、明治学院大学法学部に進学しました。目標があることでいくらでも努力できること、また努力だけでは到達できない現実があることの二つを学べたと思います。大学ではテニスばかりしていましたね。

就職先を選ばれた理由、そしてそこで得た学びについて教えてください。
就職活動を始める際、経営者である父親の「もし経営が悪化して一人だけ残すとしたら営業だ」という言葉が頭に残っていて、営業に強いと言われていたキヤノン販売(現キヤノンマーケティング)に入社しました。配属された福岡の電子機器販売事業部で、カメラやプリンターを売る量販店の販売員に対して学習会を行うなどして、営業の基礎を文字通り「泥臭く」学びました。先輩の営業トークを必死で聞いて、メモを取り、自分なりにアレンジしました。量販店での勉強会を半年で100回開催という記録を立てて事業部長に褒められたのを覚えています。この現場での経験が、今のビジネスにおける基礎体力となっています。

現在の事業を立ち上げるまでの転機についてお聞かせください。
キヤノンで約3年間、営業として実績を積んだ後、家業のジュエリー事業に転身しました。当初継ぐつもりは全くなかったのですが、一社会人としてキヤノンでサラリーマンをして初めて経営の道に進みたいと思うようになりました。G.Gという米国宝石学会鑑定士の資格を取りベルギーやインドへダイヤモンドの買い付け、店舗のマネジメントを行いました。しかし、10年勤めた中で父との意見の対立が何度かあり、一度は会社を離れることになりました。父は厳しい人でしたが、その教えは今でも心に残っています。宅建士の資格を持っていたこともあり海外不動産の視察・投資をしたり、ジュエリーのリフォーム事業を視野に入れて買取事業を学んだりしました。最終的には新たな道として不動産事業をすることになりました。ジュエリーの仕事で培ったお客様との信頼関係を築く力や、父から学んだ「利は元にあり」という流通業としてのビジネスの教訓は、今の事業にも大いに活かされています。

仕事や人生で大切にされていることはありますか?
若い頃は自分とは違う意見を否定しがちだったのですが、ある時、「一旦受け入れてみる」ことで、物事が円滑に進むようになったんです。この「受け入れる力」は、ビジネスでもプライベートでも大きな成果をもたらしています。お客様や取引先の意見をまず聞き入れ、最善策を共に考えることで、より良い関係が築けるようになりました。また、仕事で大切にしている「マイ・ルール」として、「時間、お金、連絡」の3つを常に意識しています。特に連絡は重要で、どんなに忙しくても即日返信を心がけています。

これからファーストキャリアを歩む大学生にメッセージをお願いします。
自身の経験から、これから社会に出ていく皆さんには、「素直」「感謝」「チャレンジ」の3つを大切にしてほしいと思っています。特に、日々の小さなことにも感謝する気持ちを持つこと。それが、次のチャンスに繋がっていくはずです。ちょっとしたことでも「ありがたい・ありがとう」と思っていますか?全てに感謝ができる、人と和合していくことができるのは日本人の素晴らしい資質だと思っています。そして、人のアドバイスを素直に受け入れることは、成功している人たちに共通する資質だと感じます。良いと思ったことはすぐに取り入れ、自分のものにしようと努力することが大切です。私もまだまだ諸先輩、若い方々の良い所を学びたいと思っています。


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